プロフィール
蜂谷 哲平さん
一般社団法人日本漆総合研究所
代表理事
北海道蘭越町出身。大学卒業後、地方公務員となるが、故松田権六氏から指導を受け在職中から漆の木を植え、守る活動をしてきた。 定年後「日本漆総合研究所」を発足し、さらに漆の増殖を進めている。
ライフワークとして日本漆の木を育て、様々な漆の活用法を研究する活動を続けてきた蜂谷哲平さんは、事業化という新たな一歩を踏み出します。 日本の漆文化を守り広めたいという熱い想いでいっぱいです。
輪島を旅行中に漆器の美しさに魅了された蜂谷さん、「国産漆なら、もっときれいに仕上げられるのに…」という塗り師の言葉から、国内で流通する漆の99.9%が外国産であることを知りました。 「日本の漆は外国産のものにくらべるとかたくて耐久性も高く、日本の風土にあった塗料です。国宝や重要文化財である建造物や工芸品などが長く守られてきたのも国産漆のおかげです。 また漆の木は捨てるところがないと言われるほど、使いみちが多く、樹液は塗料として、実はろうそくや漆コーヒーに、花からは蜂蜜を、そして木の芯からは黄色の染料がとれるのです」。 日本の伝統的な漆文化を守るためにも、漆の木を育て国産漆の生産量を増やしたいと蜂谷さんは熱く語ります。
蜂谷さんは、2009年に林野庁の「山村再生プラン助成金」をもとに、漆器の試作や漆かき研修会をひらき用途開発をはじめました。 また、漆の地産地消をめざして山形で植栽を進めたところ、2012年3月全国で3番目に文化庁「ふるさと文化財の森」に指定されました。 2012年7月には「仙台ふるさと文化財の森を創る会」を設立し、宮城県内で漆を植えることにも力を入れています。
蜂谷さんは、これまでの活動からさらに一歩前進するために、「一般社団法人日本漆総合研究所」をたちあげました。 工業製品としての漆の用途開発や現代建築への応用、ファッション関連分野でも漆を活用できないかなど、次々とアイディアをだしていきます。 日本漆を中心に数多くの事業を展開し、被災地での雇用創出にむすびつけたいと、蜂谷さんの想いは緑の森の中で真赤に染まる漆のようにひときわ輝いています。
日本漆総合研究所
- 〒990-2401 山形市大字平清水245-15
- 023-623-1072
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